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株式会社エフ・ビー・サイブ研究所
             
【Vol.022】契約獲得:《無料相談》や《訪問面談》を《契約》につなぐ法(1/2)
             

  紹介やダイレクトメールなどで、見込み先と《面談機会》ができた時、あるいは既存の顧問先に“新たな(有料)提案”をしたい時、更には《無料相談》などで面談した際、話ははずんでも、なかなか“契約”に持ち込めない時があります。
  そんな時、何を考え、どうすればよいのでしょうか。


             
   
    【01】 “契約確率”が野球の打率程度でも…
   
        契約獲得に自信をお持ちの先生方は、非常によくご存じだと思いますが、実際、かなりの“凄腕”の契約クロージング力を持っておられたとしても、契約に至る確率は、それほど高くないはずです。しかし、3割程度しかヒットを打たない野球選手が“強打者”と言われるように、契約率が高いかどうかも、2割か3割かというレベルでの比較であり、そしてまずは、その“1割の差”が大きいのだという現実を確認する必要があるように思います。
  つまり、契約の確率だけを見ると、何となく低くてつまらないのですが、それを“若干”引き上げるだけで、強打者になれるという“現実”を、しっかりとらえておくべきだということです。
       
   
    【02】 “営業の神様”は短命?
   
        逆に言うと、いつかもお話ししたことですが、“100発100中の契約獲得”など、あり得ません。もちろん、契約してくれそうな先を選んで、自分が出向く前に、まず従業員や紹介者に“伺い”を立てさせておくケースや、よほどの案件や顧客ニーズの鉱脈のようなものをつかんだ場合は別です。まさに“なぜヒットが打てない人がいるのだろう”と思いたくなるほど、契約が取れるでしょう。
  ところが、それは長続きしません。“営業の神様”は、だいたい短命なのです。派手な成果は、必ず競合先を生み、そうでなくとも顧客層の反感を買って、早晩下火になって行きます。当然でしょう。逆に、継続的に“契約を獲得する⇒契約率を上げる”という試みは、結構地味なものなのです。そして、その“地味な活動”を味わうのでなければ、長く“強打者”であり続けることは難しいのです。
  では、“契約の継続的な強打者”は、どんな努力をしているのでしょうか。それが、ここでのテーマとなります。
       
   
    【03】 契約の強打者の1つ目の発想:“〕無の境界”
   
        その努力は、おおむね3つの“概念”にグループ分けできると思います。その第1は、極めてシンプルなことなのですが、“どこまでが無料で、どこからが有料なのか”を、非常に精緻に整理しているということです。つまり“〕無の境界”が明確だということです。
  たとえば、無料相談で、企業経営者に悩みを打ち明けられ、相続対策にせよ社内トラブル対策にせよ、“全部話してしまう”先生がおられます。それは本当に“思いやり深い”ことではありますが、顧客である経営者は、こう感じるのではないでしょうか。つまり『この先生に料金を支払っても、これ以上のことが聞けるだろうか』と。
  顧客経営者にどう思われようが、大したことではありませんが、先生方ご自身が『今後、有料にして、これ以上のことが言えるだろうか』と感じてしまうと、それ以上押せなくなります。実は、程度の差こそあれ、“押せなくなった”ために、契約が前に進まないケースが、案外多いのです。
       
   
    【04】 無理をすると“労務提供型”に陥る…
   
        ところが、『全部話して何が悪い』と、反論されるケースもあります。たぶん、そんな時、先生方は、『私は知恵や見識を売っているのではない。作業や代行を売っているのだ』と、無意識にご自身を“労務提供者”にされていることに、お気付きではないのでしょう。
  そのため、契約を取った後、知恵の提供者ではなく“作業や労務の提供者”となって、振り回されてしまうのです。動くべきなのは、教えを受けた経営者や企業の担当者であり、教える主体としての先生ではありません。もし、教える主体である先生が動く必要があるなら、それはそれは、高額なフィーを要求すべきでしょう。
  この発想なしに、契約数を増やしても、ただ“労が多くなる”だけです。そして、困ったことに、経営者は“労務提供者を合理化(人数または費用単価削減)して行く”発想の中で、日々暮らしているのです。
       
   
    【05】 契約の強打者の2つ目の発想:“⊆静と客動”
   
        “契約獲得”の強打者が2つ目に“発想”するのは、この点であり、彼らの多くは“自分が動くこと以前に、顧客経営者が自ら動かなければならないイメージを持たせる”ことに腐心するのです。つまり“⊆静と客動”の発想です。
  逆に、労務を提供していると、企業経営者は『それって、パソコンでできるよね』『うちの従業員でもできる』『直接、国の役所に相談すれば済むことだ』などと考えてしまいます。あるいは『もっと安い士業事務所を探そう』などと言い出すかも知れませんし、『他の事務所に変えるぞ、と言えば顧問料を下げれくれるだろう』などという発想に陥りかねません。
  それは“労を減らす”のが商売の鉄則ですから、しかたがないことです。
       
   
    【06】 ポイントは客先が“自分の労”を自覚すること
   
        ただ、だからこそ、先生方との契約が“経営者自身の労を先生方が減らしてくれている”という実感がなければ、契約しないばかりではなく、契約自体が長続きしないのでしょう。経営者にまず『ええっ、そんなことをしなければならないの?』(客動)と自覚させた上で、『契約すれば、その活動が軽くなる』ことを伝えなければならないのです。 そのため、客より先に動かない、つまり“⊆静と客動”が必要なのです。
  そして、第3番目には、“その時々で顧客がイメージできることを話す”という“M解最優先”発想があります。
       
   
    【07】 契約の強打者の3つ目の発想:“M解最優先”
   
        たとえば、専門知識がない顧客に、相続対策や社内トラブル対応の話をしても、イメージされません。そのため、まずは“会計事務所と契約して何をするか”“社労士事務所と契約して何をするか”あるいは“他の企業は士業と契約して何をしているか”を話します。そして、実際の“成果”を得るために、“どんな段取りで契約するか”の話をし、途中でダメだと思った時の“断るポイント”や“それ以上契約しない道”にも言及するのです。
  専門見識自体はイメージできなくとも、“契約をして問題解決に向かう自分の姿”は、誰でもイメージできるでしょう。イメージできなければ、他者事例を提供することで、理解を深めることができます。それが“M解最優先”発想なのです。
       
   
    【08】 3つの発想を形にする“実践法”は次回のテーマ
   
        よくよく観察すれば、一部の達人を除き、契約を取る強打者は、“〕無の境界”、“⊆静と客動”、“M解最優先”という3つの基本を、自然な形で身に付けているはずです。そして、達人は、天性のものとして、常にそんな行動ができるのでしょう。
  しかし、これではただ“抽象的な言葉”しか残りません。そして雰囲気だけでは、実践活動に取り組むことは難しいでしょう。そこで、次回、個々に活動方式を個別に考えるのではなく、一気に“3つの発想”を形にして活用する“実践法”を考えたいと思います。
  ただ、その際にも忘れてはならないことは、いかなる手法も“打率向上”にはつながっても、100%の成果は出さないという現実と、“〕無の境界”、“⊆静と客動”、“M解最優先”の3つの発想を忘れてしまったのでは、いかなる“実践法”も、徐々に“魂”が失われて、効力が枯渇するという事実ではないかと思います。
       
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